父が肺がんになりました。

呑気な父が突然の肺がん宣告。ステージIV。

ステージIV。

先生「厳しいことを申し上げますが…」

レントゲンなどのデータが見られる説明室。
見ると左肺にだけ水が溜まっていて、言われれば黒い影が見える。思ったより大きい。
治療方針などが書かれているA4の紙をこちらに示しながら、担当の男の先生が慣れた風でもなく説明してくれた。
やる気を見せようとメモを取っていたら、後でコピーしてくれるとのこと。

その紙には

小細胞肺がん。
ステージIV。

ステージ4!?( °Д°)

父は30年近く前にタバコを止めているが、喫煙歴のある人だけがなる、と先生は言い切った。

父「みんなタバコ吸ってるけど(ガンに)ならないのになんで…」

先生「そればっかりはなんとも…。ならない人はならないです」

リンパに転移しているので手術はせず、抗がん剤のみで抑える治療。
骨や脳に転移しやすいガンなので、骨と脳の検査をして転移があれば先にそちらを放射線で焼くなりしなくてはならないと。

先生「治すというより、共存治療とお考え下さい」

ボーゼンとする父母。
というか、よくわかっていなかったようだ。

私は少し前からガンに関するコミックエッセイやサイトなどを、なんとはなしに読んでいたせいか、理解はすぐ出来た。
父は咳が出るくらいで具体的な症状はまったくなかったので、抗がん剤の副作用がまず辛いだろうということだけ強く説明した。

私はIVを見た時にショックを受けたが、お子さんどちらかが(兄が1人いる)、説明一緒に聞いてと言われた時から少し覚悟していたらしく(自分のことなのに客観的)、とにかくこれからしなくてはならないことはなんだろう、で脳みそがぐるぐるしていた。

病室に戻り、独り言のようにショックの気持ちを語り続ける父。
どんな慰めの言葉も励ましの言葉も逆効果になりそうな気がして、父を1人にさせようと早々に病院から帰った。
母も相当なダメージを受けているのはわかっていたが気が付かない振りをしてなるべく普通に接した。

こういう時は神頼み!と父の実家の菩提寺に行く事にし、ついでに寺近くの伯父の家に報告に行った。


伯父「なっちゃったもんは、しょーがねーやなー」
((訳)なってしまったものは仕方がないな)

おっしゃる通り(´•ω•`)

父に伯父がそう言っていたと電話で報告すると笑っていた。実の兄弟だから伝わる、ある意味思いやりなのだろうな。
きれいな言葉だけが思いやりじゃないんだなあ。

転移してないといいなあ。